横浜流星ファン推奨!DIVOC-12『名もなき一篇・アンナ』の感想・あらすじ

かめこ

ちょっと分かりにくい作品みたいだけど。。?
意味が分かればスッキリするわよ!

うさみ

こんなお話

喪失感を抱えたオトコと彼の前に突然現れたアンナが時空を超えた旅をする物語。全12作品あるうちの1つで藤井道人監督によるオリジナル作品、2021年公開。

最後はどうなる?『名もなき一篇・アンナ』の結末

取り敢えず、結末だけ知りたい方のために説明すると

明日を生きて!という前向きなメッセージの結末です。

もっと詳細な内容を知りたい方はこのまま読み進めて下さい。

キャスト

  • オトコ(横浜流星)・・・喪失感を抱えたまま退屈な日々を生きる男。“君”と呼ばれている

 

  • アンナ(ロン・モンロウ/龙梦柔)・・・突然現れた女。中国語を話す

スタッフ

  • 監督・脚本・編集 藤井道人
  • プロデューサー 山田久人
  • 撮影 川上智之
  • 照明 上野甲子朗
  • 録音/MA 吉方淳二
  • 美術 宮守由衣
  • スタイリスト 皆川bon美絵
  • ヘアメイク 橋本申二
  • キャスティング 伊藤尚哉
  • 助監督 戸祭朝美
  • 演出補/通訳/スチール 林田浩川
  • 編集 古川達馬
  • カラリスト 石山将弘
  • カラーアシスタント 島 健太郎
  • オフライン編集 古川達馬
  • オフラインアシスタント 芳賀緋奈
  • オンライン編集 堤 祐輔
  • オンラインアシスタント 黒住明伸
  • 特殊メイク 中田彰輝
  • 特殊メイク助手 道譯 唯 笠井千晴
  • スタイリスト助手 藤井柚衣
  • 撮影助手 島津昴平 新田成実
  • 照明助手 中川翔平 関口信太郎 田島一也 村田暁彦 土屋 昌
  • 助監督 山浦未陽
  • 美術助手 山口美由貴
  • 装飾 酒井千裕
  • 装飾助手 杉田緑 中嶋夏音 田邊莉沙 柴野海咲
  • 制作応援 池谷香乃 稲田 療 照井健仁
  • 衛星班 野田麗未
  • 制作担当 森崎太陽
  • 制作 野田麗未 平岡強
  • 強力 ソニーPCL株式会社 株式会社ダダビ
  • 衣装協力 suzuki takayuki  MONAKA
  • 美術協力 和泉園 スタッフトゥゴー
  • ヘアメイク協力 atelier ismⓇ
  • 特殊メイク協力 ZOMBIE STOCK
  • 制作プロダクション BABEL LABEL
  • ロケ地協力 Gong okinasa佐藤新吾 琉球村 RebootINC.金田真澄 嵐山よしむら 南禅寺水路閣 株式会社BLOCK井畑周吾 ゴーレム 宮嶋総士 函館市 金森赤レンガ倉庫 函館山ロープウェイ 函館朝市 北遊 函館国際ホテル rope HIRATA FILM レントシーバー

DIVOC-12とは

DIVOC-12は特別な目的によって制作された映画です。

公式サイトでは以下のように説明されています。

『DIVOC-12』は㈱ソニー・ピクチャーズエンタテイメントによる新型コロナウイルス感染症の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優が継続的に創作活動に取り組めることを目的とした12人の映画監督と12本の短編からなるオムニバス映画を制作するプロジェクトです。

「DIVOC」はCOVIDを反対に並べた言葉です。「12人のクリエイターとともに、COVID-19をひっくり返したい。」という想いが込められています。

映画冒頭で以下の文章が綴られます。

異常は続く。それはやがて日常となる。
かつてない閉塞感と不確かな未来。
そんな中でも新たな才能は息づいている。
12人の映画監督による、12の物語。
ウイルスは都市機能を麻痺させた。
しかし、何かを生み出す衝動までは侵させない、
立ち止まるな、作り続けろ。
創造だけが、全ての不安を超えていける。

DIVIOC-12プロジェクトステイトメント

あらすじ

横浜流星さん演じるオトコが目覚めると、隣にいるはずの女(アンナ)はいません。

ベランダに出るとアンナがいました。

今日はどこへ行く?と問います。

2人は目を閉じると京都の鴨川にいます。

沖縄、北海道と景色が変わり二人は時空を超えて旅をします。

とても楽しそうな二人。

しかし、オトコは寂しそうな顔も見せます。

アンナが自分と出会ったことを後悔しているか聞くと、“後悔している”と答えます。

なぜなら出会わなければ寂しい感情も湧かないからと。

一方、アンナはオトコと出会たことは後悔していない、なぜならどうせ君は忘れてしまうからと言います。

するとオトコは決意するように「忘れないよ、忘れない」とつぶやきます。

どこか悲観的なオトコに対しアンナは「明日」「未来」と前向きな言葉を掛けます。

オトコ役!横浜流星の見どころ

  • ミステリアス!喪失感を抱えている
  • 寂しがり屋?アンナへの依存体質
  • アンナに救われている

ミステリアス!喪失感を抱えている

横浜流星さん演じるオトコは喪失感を抱えたまま退屈な日々を送っています。

だから、もぬけの殻というか雰囲気からしてして元気が無さそうなんですよね。

見た目もまったく気にしていないのか髪の毛もあるがまま、髭も生やしっ放し、いったいどんな仕事をしていて、どこに住んでいるのか?何歳なのか?まったく読み取れません。

とてもミステリアスな人物です。

寂しがり屋?アンナへの依存体質

作品の中で「さみしい」「さみしくない」というセリフのやり取りがあります。

オトコは寂しいんです。

生きているけど何の喜びもなく唯一楽しいと思えるのがアンナとの時間。

アンナ無しでは生きられないくらい不安定な状態です。

アンナが「君は私に幻想を押し付けている」というほどオトコは依存しているんですよね。

アンナに救われている

アンナはオトコの前に突然現れた女なので、本当に実在しているのかそれともオトコの幻想なのか曖昧されています。

オトコはアンナのおかげで時空を超えた旅をし、食事をしたり、買い物したり、充実した毎日が送れて嬉しそう。

でもそれは刹那の感情に過ぎず、明日や未来に対しては何の希望もなく悲観的なままです。

そんなオトコに対し、アンナは強い女性。

さみしさなんて感じていませんし、とても前向き。

「君が思うほど世界は悪くないよ」と励ましてくれます。

記憶に残る!横浜流星さんのお芝居シーン

  • 喪失感の表現
  • 忘れないよ、忘れない
  • 目覚め・眠りのお芝居

喪失感の表現

まずは、見た目。この作品のために髭を生やしています。

そしてヘアスタイルも無造作です。

洋服は流星さんが着るからおしゃれなんですが、シンプルな布をまとい日常を感じさせません。

雰囲気は見るからに暗くて元気が無さそう(笑)

寂しくてつまらない毎日を送っている感じがひしひしと伝わってきます。

また声も小さくボソボソしゃべるから、何を言っているか聞こえないほどです。。

一体このオトコの人生に何があったんだろうと思わせる喪失感の表現が素晴らしい。

暗い過去を抱える役は流星さんあるあるなので、ここは注目ポイントです。

忘れないよ、忘れない

「忘れないよ、忘れない」これはこの作品で流星さん演じるオトコが発する印象的なセリフです。

アンナがオトコに対して自分と出会ったことを後悔しているか聞きます。

すると、オトコは「後悔している」っていうんですよ。

なぜなら出会わなければ寂しいという感情さえも湧かないからです。

一方、オトコもアンナに同じことを尋ねます。

するとアンナは後悔してないと言います。

なぜなら「どうせ君は忘れちゃうから」と。

それに対してオトコが言うセリフが「忘れないよ、忘れない」なんです。

流星さんのお芝居で何が素敵かというと、単純な間の空け方ではなく、「絶対に忘れないよ」という心の声と噛み締めるようなオトコの決意が伝わってくるところです。

日常に対して喪失感や退屈さしか感じていないオトコが、アンナとの思い出だけは忘れないと強く思っている。素敵過ぎませんか!?

目覚め・眠りのお芝居

この物語はオトコが目覚めるところから始まり、眠りにつくシーンで終わります。

単純に目を開ければ目覚めを、目を閉じれば眠りを演じられると思いますよね。

でも流星さんが演じるお芝居を見て欲しいです。

まず、目覚めのシーンで涙を流しています。

これだけで、オトコがどんな夢を見ていたのか?おそらく明るい夢ではなかったのだろうという予測がつきます。

そして目を開け、隣にいるはずのアンナが居ないことに気付くと、不安気に探す様子、見つけた時の安心感を得る流れまででオトコがどんな性格なのかが分かるんです。

またラストの眠りのシーン。

無邪気な子供っぽい様子を見せながら、中々目を閉じれないでいるオトコ。

ここで、アンナがオトコに対して色々励ますのですが、安心して目を閉じる表情のお芝居、ぜひ見て欲しいです。

あぁきっと主人公は救われたんだなぁと思えるんですよね。

流星群の私が観た!『名もなき一篇・アンナ』の感想

  • 作品の大前提にコロナ禍の閉そく感がある
  • 時空を超える!東京・沖縄・京都・函館を旅する理由
  • 異言語間のコミュニケーション

作品の大前提にコロナ禍の閉そく感がある

作品全体の感想を先にいうと、「何の変哲もない日常でも、生きていれさえいれば良い」ってことが伝えたいことなんだと思いました。

正直、最初作品を見たとき意味がよく分かりませんでした。

しかし、この作品は新型コロナウイルスCOVID-12が蔓延する世の中をひっくり返す思いを込め、DIVOC-12(ディヴォックートゥウェルブ)と文字っています。

“「今」を生きる人全ての人たちにささげる再生の物語”と謳われています。

作品の大前提にテーマであるコロナ禍の閉そく感があるんですね。

つまり、この大前提を忘れずに見れば『名もなき一篇・アンナ』の意味もよく分かるんです。

なぜ横浜流星さん演じるオトコが喪失感を抱え退屈な日々を送っている設定なのか、セリフに「さみしい」や「未来」、「明日」などのワードが多く出てくるのか、納得できると思います。

時空を超える!東京・沖縄・京都・函館を旅する理由

撮影に関してロケ地が東京・沖縄・京都・函館と日本の北から南までを網羅しています。

しかも3日間で作品を撮っているんです。

監督のインタビューから分かることとして、コロナ禍において「行きたいところにいける」「会いたい人に会える」ということを映像を通して見る人に体験してもらいたい想いがあります。

作品では冒頭アンナの「今日はどこにいく?」というセリフから旅が始まっていくんですが、実際の観光名所でも人が一人もいないのでミステリアスな世界観に引き込まれます。

異言語間のコミュニケーション

流星さん演じるオトコは日本語、ロンモンロウさん演じるアンナは中国語で会話しています。

お互い違う言語同士で話しているのに、なぜか会話が成立しています。

言葉の理解を超えた感情で伝わることを表現できないかという演出の1つなのですが、

全然違和感なく見られるんですよね。

きっとお芝居の力もあると思いますが、この作品の世界観として理解できるというか、成立するんだなぁと感じました。

横浜流星さんと藤井監督との信頼関係が今作でも見られる

今作『名もなき一篇・アンナ』はU-NEXTで見られるのですが、実はメイキング映像やスタッフインタビューなども含まれています。

ファンの間では周知の事実ですが、今作でも横浜流星さんと藤井監督の絆の深さが映像で映し出されていました。

例えば、監督が求めるセリフ1つのニュアンスを伝えるときに、監督と流星さんの間で共通するニュアンスがあるようで、細かく説明しなくても流星さんは理解していました。

また監督も流星さんに任せている部分も感じられました。

メイキング映像を見ると、この作品への藤井監督や流星さん、ロンモンロウさんの想いをより深く知ることができます。

メイキング映像はU-NEXTのみで見られます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です